知っているのに変われない人に足りないのは、次の知識ではなかった
人生を変えたいなら、もう「学ばないほうがいい時期」があるかもしれません。
僕は30年以上、成功哲学や自己啓発を学んできました。
本を読み、教材も買い、セミナーにも参加してきました。
- 心理学
- 脳科学
- 習慣術
- 潜在意識
- スピリチュアル
「人生を良くする方法」には、かなり触れてきたと思います。
しかも僕は、学ぶこと自体が好きです。
新しいことを知ると、ワクワクする。
「なるほど!」となります。
そして、ちょっと人生が変わった気になる。
ここが、危ないんです(笑)
長い時間をかけて、僕はあることに気づきました。
人生が変わらないとき「知らないこと」が問題なのではなく「知りすぎていること」が問題になっている場合があるのです。
知識が増えるほど、動けなくなった
たとえば「継続する方法」を知りたいとします。
本を読むと「習慣化には小さく始めることが大切」と書いてあります。
そして、別の本を読むと「明確な目標が必要」と書いてある。
YouTubeを見ると「環境を変えろ」と言っている。
SNSを見ると「朝活が人生を変える」と書いてある。
別の人は「朝活なんて必要ない」と書いている。
・・・どっちやねん(笑)
さらに、AIにも聞く。
すると、もっと詳しく教えてくれて、気づけば、方法が20個くらいある。
最初は「どうすればいいか分からない」という状態だったのに、学んだ結果「どれをやればいいか分からない」になっているんです。
手にする情報が増えれば増えるほど行動できないというジレンマが生じる。
僕自身、これを何度も経験してきました。
「知らない不安」が「選べない不安」に変わる
情報が少ないと「知らないから不安」になります。
だから、調べる。
これは自然です。
でも、ある地点を超えると、今度は「選べないから不安」という状態に変わることがあります。
- Aさんは「まず行動」
- Bさんは「まず戦略」
- Cさんは「心を整える」
- Dさんは「身体が先」
- Eさんは「潜在意識」
全部、その人なりの文脈では、正しいのかもしれません。
だからこそ、困る。
結局、自分は何からやればいい?
↓
そして、また検索する。
↓
答えを探すために、さらに情報を増やす
↓
情報が増えるから、さらに迷う
これは「情報迷子」です。
僕も、かなり長い間、迷子でした(笑)
学ぶと「やった感」が出る
そして、もう一つ厄介なのが、学ぶことには、達成感があるということです。
- 本を一冊読んだ
- 講座を一本見た
- ノートを取った
- 重要なところに、線を引いた
こういったプロセスを踏むと「今日は勉強したな」と思う。
もちろん、勉強したことは事実です。
でも、人生が変わったかどうかは、別の話です。
たとえば「睡眠が大切」という本を10冊読んでも、毎晩、深夜2時までスマホを見ていたら、睡眠不足で毎日眠いでしょう(笑)
知っていることと、できていることは、別なんです。
僕は「知っている人」になっていた
30年以上、学び続けてきた僕は、いろいろなことを知っていました。
成功するには…
- 目標が大切
- 習慣が大切
- 思考が大切
- 感情が大切
- 健康が大切
- 行動が大切
- 環境が大切
全部、知っています。
でも、33歳で、会社が倒産しました。
離婚し、4人の子どもたちとの別離があり、住む場所も失いました。
そのとき、僕は嫌というほど思い知らされました。
「知っている」と「できている」は違うということに。
成功する方法については、たくさん知っていました。
でも、自分自身がその知識を活かせる「状態」になっていなかったんです。
これは、僕にとって、かなり大きな気づきでした。
知識が足りなかったのではない
当時の僕に、もう一冊、成功本が必要だったか。
もう一つ、新しいノウハウが必要だったか。
今振り返ると、たぶん違います。
必要だったのは、すでに知っていることを、一つでも実践することでした。
- 睡眠が大切なら、寝る
- 行動が大切なら、小さく動く
- 習慣が大切なら、無理なく続ける
- 心が大切なら、自分の感情を見る
- 目標が大切なら、自分がどこへ行きたいのか考える
新しい答えではなく、すでに持っている答えを使うこと。
僕には、こちらのほうが必要でした。
「学ぶ」と「変わる」の間には橋がある
僕は、学ぶことを否定しているわけではありません。
むしろ、今でも学ぶのは大好きです。
人生を変えてくれた本もあります。
人との出会いもあります。
学びがなければ、今の僕はありません。
ただ、昔の僕は「学ぶ=変わる」だと思っていたところがあります。
でも実際には…
学ぶ
↓
試す
↓
うまくいかない
↓
修正する
↓
もう一度試す
↓
少しできる
↓
自分のものになる
このプロセスを経ます。
つまり「学ぶ」と「変わる」の間には「実践」という橋があるわけです。
橋を渡らず、本だけ増やしても、向こう岸には行けません。
「もっと学べばできる」は、本当か?
僕自身、行動できないときほど「まだ知識が足りないんだ」と思う癖がありました。
だから、さらに学ぶという方向に向いていました。
でも、今なら一度、自分にこう聞きます。
「本当に知らないから動けない?」
それとも…
- 失敗するのが怖い?
- 完璧にやろうとしている?
- 選択肢が多すぎる?
- 疲れている?
- 自信がない?
- 何から始めるか、決められていない?
つまり、問題が「知識不足」とは限らないわけです。
それなのに、知識を足し続けても、本当の問題は、そのままです。
「学び」が逃げ道になることもある
これは、僕自身への戒めでもあります。
新しいことを学んでいる間は、失敗しません。
本を読んでいるだけなら、恥もかかない。
講座を見ているだけなら、誰にも否定されない。
でも、実際にやると…
- うまくいかない
- 恥をかく
- 思ったよりできない
- 人から反応されない
- 現実を、突きつけられる
だから、無意識に「まだ勉強中だから」という場所に、居続けることがあります。
僕にも、ありました。
学ぶことが、前進ではなく、行動しないための安全地帯になってしまう。
これは、結構見分けにくいんです。
なぜなら、本人は、ものすごく真面目だから、サボっている感覚がない。
むしろ「こんなに勉強している」と思っている。
これが昔の僕でした。
「インプット中毒」になっていないか
今は、昔より、さらに難しい時代だと思います。
スマホを開けば、情報があります。
- X
- YouTube
- note
- ポッドキャスト
- メルマガ
- オンライン講座
- AI
特にAIは、質問すれば、すぐ答えが返ってきます。
これは、ものすごく便利です。
僕自身、恩恵を受けています。
でも、便利だからこそ「分からないことを、分からないまま一度やってみる」という時間が、減りやすいんです。
少し詰まる
↓
すぐ検索
↓
また詰まる
↓
すぐAI
↓
また不安
↓
また情報
すると、自分で試して、失敗して、考える前に、次の答えが入ってくるわけです。
もちろん情報は増えます。
でも、これでは自分の「経験」が増えないんです。
ここには、注意すべきところです。
成功に必要なのは「情報量」ではなく「変換率」
僕は今、学びについて、こんな見方をしています。
大切なのは、どれだけ知っているかではなく、どれだけ行動に変換できたか。
たとえば、100個学んで、1個実践する人。
10個学んで、5個実践する人。
どちらが、人生に変化が起きやすいでしょう?
僕なら、後者だと思います。
これを「学びの変換率」と考えると、分かりやすいです。
インプット量ではなく「インプット → 実践(アウトプット)」の割合を見てみる。
僕自身、昔は、インプット量を誇っていたところがあります。
でも今は「アウトプット量」を、自分に問うようにしています。
一つ学んだら、一つ使う
そこで、おすすめしたい、とても地味なルールがあります。
「1インプット・1アクション」
- 何か一つ学んだら、必ず、一つだけ使う
- 本を読んだ → 今日一つ試す
- 動画を見た → 一つ実践する
- AIに聞いた → 回答を閉じる前に、一つ行動を決める
- セミナーに参加した → 24時間以内に、一つ使う
全部やる必要はありません。
むしろ、一つでいいんです。
学びを、知識で終わらせず、現実へ一滴だけ落とす。
これを、僕は大切にしています。
「2冊目」を読む前に「1冊目」を使う
たとえば、習慣について、いい本を一冊読んだとします。
すると「もっと詳しく知りたい」となります。
そして、2冊目、3冊目と、より多く、より深く学ぶことも大切です。
でも、もし1冊目の内容を何も実践していないなら、僕なら今、2冊目を買う前に、1冊目の中から、何か一つ実践に移します。
だって、人生を変えるのは、2冊目に書かれている「まだ知らない秘密」ではなく、1冊目に書いてあった「知っているけど、まだやっていないこと」かもしれないからです。
人生を変える答えは、もう知っているかもしれない
少し、自分に聞いてみてください。
健康のために、何をすればいいか。
一つも知らないでしょうか。
仕事を前に進めるために、何をすればいいか。
本当に、何も分からないでしょうか。
人間関係を良くするために、できること。
一つも思いつかないでしょうか。
たぶん、多くの人は、いくつか、すでに知っています。
- 早く寝る
- 少し運動する
- 先延ばししている仕事を一つやる
- 感謝を伝える
- スマホを見る時間を減らす
- 断るべきことを断る
- ずっと気になっていた人へ連絡する
地味ですし、新しくはありません。
SNSでバズるような、秘密でもないでしょう(笑)
でも、人生を変えるものほど、意外と地味だったりするのです。
五つ星も「知る」だけでは変わらない
これは五つ星成功術でも、同じです。
- 身
- 脳
- 気
- 心
- 志
「なるほど、この5つを整えるんですね」で終わったら、ただの知識です。
- 今日、30分早く寝る
- 頭の中を書き出す
- エネルギーを奪う予定を1つ減らす
- 自分の感情を5分聞く
- 自分が向かいたい方向を1行書く
どれか一つ、現実で使った瞬間、初めて「知識」が「人生」に変換され始めます。
24時間だけ「新しい答え」を探すのをやめてみる
もし今、本を何冊読んでも、動画を何本見ても、講座を受けても人生がなかなか変わらないという感覚があるなら、これを実験してみてください。
「24時間だけ、新しい答えを探すのをやめる」
その代わり、次のことを紙に書き出してみてください。
「自分は、すでに何を知っている?」
そして、その中から、実践することを一つだけ選びます。
そして、それを今日やってみる。
たったそれだけです。
新しい情報を足すのではなく、持っている情報を、一つ試してみるのです。
30年以上学んだ僕が、今思うこと
僕は、学ぶことが大好きです。
だから、これからも、たぶん一生学びます。
でも、30年以上学んできたからこそ、今は、こう思っています。
人生には「もっと学ぶ時期」と「もう学ばずに、やってみる時期」がある。
そして、変わらない自分を見て「まだ知らない何かがあるはずだ」と思ったときほど、一度、立ち止まってみる。
本当に必要なのは…
- 次の本でしょうか?
- 次の動画でしょうか?
- 次の講座でしょうか?
- 次のノウハウでしょうか?
それとも、すでに知っていることを、今日一つやることでしょうか?
昔の僕は、人生を変える「新しい答え」を、ずっと探していました。
でも、どん底まで行って、ようやく気づきました。
僕に足りなかったのは、知識ではなく、その知識を活かすことだったのかもしれません。
だから今日、また何かを検索したくなったら、その前に、一度だけ、自分に聞いてみてください。
「その答え、本当にまだ知らない?」
もし、もう知っているなら、今日は、検索する代わりに、一つだけ、やってみる。
人生を変える答えは、次に開くページではなく、すでに閉じたページの中にあるのかもしれません。


