止まっても、遠回りしても、人生はいつだって「続きから」始められる
「また元に戻ってしまった」と落ち込むたび、僕は人生をゼロからやり直していました。
- 今度こそ変わる
- 今度こそ続ける
- 今度こそ、ちゃんとした自分になる
そう決めて、新しいノートを買う。
- 目標を書く
- 生活習慣を変える
- 朝も早く起きる
最初の数日は、かなりいいんです。
「今回は違うぞ」と思う。
そして数日後…
- 寝坊する
- 予定が崩れる
- 1日サボる
- 2日サボる
そして3日目、僕の頭の中で、ある言葉が聞こえてきます。
「ほらな。やっぱり続かへんやん」
そして、せっかく積み上げたものを、全部ゼロにしていました。
1日休んだだけなのに「失敗」にしていた
今考えると、不思議です。
たとえば、10日続けた。
11日目に、できなかった。
事実としては、10勝1敗です。
かなり勝っています(笑)
でも、昔の僕の採点方法では、10日続いたことは消える。
できなかった1日だけを見る。
そして、0勝1敗。
「またダメだった」になるわけです。
昨日までの10日間、どこ行ったんやと(笑)
でも僕は、本当にそうやって、自分を評価していました。
「連続記録」に弱かった
僕は、筋金入りの三日坊主です。
だからこそ、続けることに、強い憧れがありました。
- 毎日やる
- 絶対に休まない
- 決めたことは守る
そんな人を見ると「すごいな」と思う。
そして「自分もそうならなければ」と思う。
そこで、連続記録を始める。
1日目
2日目
3日目
4日目…
数字が増えるほど、うれしい。
でも同時に、怖くなるんです。
「ここまで続いたんだから、絶対に止められない」
すると、習慣を続けることより、連続記録を守ることが目的になっていく。
そして一度途切れると「ああ、終わった」となる。
本当は、翌日から再開すればいいだけなのに。
僕は「休むこと」より「休んだ自分」を許せなかった
ここに、僕自身の大きな問題がありました。
1日休むことが、問題だったのではありません。
1日休んだ自分を、僕自身が許せなかった。
「また逃げた」
「また負けた」
「また続かなかった」
そうやって、休んだ一日に、必要以上の意味をつけていたんです。
すると、次の日が、ものすごく重くなります。
昨日できなかった
↓
だから今日こそ、完璧にやらなければ
↓
そう思うほど、始めるハードルが上がる
↓
そして、またやらない
↓
さらに、自分を責める
これ、僕は何度やったか分かりません。
本当に怖かったのは「三日坊主」ではなかった
長い間、僕は、三日坊主を克服したいと思っていました。
でも今振り返ると、本当に怖かったのは「続かなかったこと」ではなかったのかもしれません。
そのたびに「やっぱり自分は変われない」という証拠が、また一つ増えること。
それが怖かったんです。
新しい挑戦をするたび、心のどこかで「どうせ、また続かないんじゃないか」と思う。
始める前から、自分を信用できなくなっていました。
これは、結構つらいです。
他人に信用されないことも、もちろん苦しい。
でも、自分から信用されていない自分と、毎日一緒にいるのも、なかなか苦しいんです。
33歳で、本当に全部リセットされた
そして33歳。
会社が倒産しました。
離婚。
4人の子どもたちとの別離。
住む場所も失いました。
今までの「三日坊主になった」とは、比べものにならないくらい、人生そのものが、大きく崩れました。
仕事も、家庭も、住む場所も、自信も、そのときの僕には「人生をやり直す」という言葉さえ、少し大きすぎました。
何から、やり直せばいいのか。
どこまで戻れば、いいのか。
そもそも、元に戻る場所なんて、あるのか。
分かりませんでした。
でも人生は「リセットボタン」ではなかった
そこから、少しずつ人生を立て直していきました。
今振り返って、一つ思うことがあります。
僕は、人生を、ゼロからやり直したわけではありませんでした。
- 失敗した経験も
- 倒産した経験も
- 離婚した経験も
- 三日坊主だった自分も
- 遠回りした時間も…
全部、消えませんでした。
むしろ、全部持ったまま、次へ進みました。
ゲームみたいに、リセットボタンを押して「はい、最初から」ではなかったんです。
だから今は「やり直す」というより「続きから始める」という言葉のほうが、しっくりきます。
三日坊主も「続きから」でいい
これに気づいてから、習慣についても、見方が変わりました。
3日続けた。
4日目に休んだ。
昔なら「終了」です。
でも今なら、5日目に「続きから」でいい。
1週間サボった。
だったら、8日目から。
1か月離れた。
だったら、今日から。
前回までの経験は、消えていません。
少なくとも、ゼロではない。
一度歩いた道だから、前より少し分かっている。
失敗したなら、「ここでつまずきやすい」も知っている。
それは、立派なデータです。
「また最初から」が、自分を苦しめていた
昔の僕は「また最初からか……」と、よく落ち込んでいました。
でも、本当は、最初からではありませんでした。
- 1回目に、3日で止まった
- 2回目は、5日続いた
- 3回目は、また3日
- 4回目は、2週間
表面だけ見れば、何度も挫折しています。
でも、そのたびに、自分のことが分かる。
続かない条件が分かる。
戻り方が分かる。
少しずつ、経験値は増えている。
つまり「また失敗した」のではなく「また一つ、自分の取扱説明書が増えた」とも言えるんです。
成功哲学を学んでいても、転びます
僕は、成功哲学や自己啓発を、30年以上学んできました。
だからといって…
- いつも前向き
- 何でも継続できる
- 迷わない
- 落ち込まない
そんな人間には、なりませんでした(笑)
今でも、調子の悪い日はあります。
止まることもあります。
迷うこともあります。
三日坊主だって、顔を出します。
ただ、昔と変わったことがあります。
止まったときに「全部終わった」と思わなくなったことです。
ここは、かなり大きいです。
継続力は「止まらない力」ではない
以前にも書きましたが、僕は今、継続力=戻る力だと思っています。
365日、一日も休まず続けられる。
もちろん、素晴らしいです。
でも、それだけが継続ではありません。
10日続ける
↓
3日休む
↓
また戻る
↓
1か月続ける
↓
体調を崩す
↓
しばらく休む
↓
また戻る
人生には、いろいろあります。
- 仕事が忙しくなる
- 家族の事情がある
- 体調を崩す
- 心が疲れる
- 環境が変わる
ずっと、同じペースで走れるとは限りません。
だったら、止まらない方法だけでなく、止まったあとに戻る方法も持っておいたほうがいい。
僕は、そう思っています。
だから「三日坊主歓迎」
僕が五つ星成功術で「三日坊主歓迎」と言っているのは、3日でやめることを、おすすめしているわけではありません(笑)
三日坊主になった瞬間「失敗者」にならないでほしいんです。
3日やった
↓
1日休んだ
↓
またやる
それでいいんです。
3日やった
↓
1週間離れた
↓
また戻る
それでもいい。
再開した瞬間、継続はまた始まります。
むしろ「一度止まったら終わり」という設計のほうが、長い人生では、続きにくいです。
「100点の三日坊主より、60点の365日」
僕が大切にしている言葉があります。
100点の三日坊主より、60点の365日。
完璧な3日をつくるより、少し物足りなくても、長く付き合えるやり方をつくる。
毎日1時間できなくても、10分ならできる。
10分も無理なら、1分でもいい。
1分も無理なら、今日は休む。
そして、明日戻る。
それでいいんです。
人生は、短期決戦ではありません。
僕が目指したいのは「転ばない人」ではない
昔の僕は、強い人とは、転ばない人だと思っていました。
- いつも前向き
- いつも継続
- いつも行動
- いつも自信満々
でも、僕には無理でした(笑)
だから今は、違う人を目指しています。
- 転ぶ
- 落ち込む
- サボる
- 迷う
- 失敗する
でも、しばらくしたら「さて、続きやろか」と戻ってくる人。
僕は、そんな人を「七転び八起き人(ななころび・やおきびと)」と呼んでいます。
七回転んでも、八回目に立つ。
転ばないことではなく、立ち上がれることを、自分の強さにする人です。
人生にも「続きから」がある
僕は33歳で、人生が大きく崩れました。
でも、33年間が、消えたわけではありませんでした。
- そこまでに学んだこと
- 失敗したこと
- 人と出会ったこと
- 傷ついたこと
- 誰かを傷つけたこと
- うまくいったこと
全部持って、その先を生きました。
そして、約2年かけて、経営者として再起しました。
だから、もし今「また人生をやり直さなきゃ」と思っている人がいたら、僕は、こう伝えたいです。
最初からじゃなくていい。
今日までのあなたを、全部消さなくていい。
失敗も、遠回りも、止まっていた時間も、三日坊主も、全部持ったまま、続きから始めればいいんです。
今日が「再開1日目」でもいい
一週間、何もできなかった。
一か月、止まっていた。
一年、遠回りした。
それでも、今日、もう一度始めたなら、今日は「再開1日目」です。
僕は、この言葉が好きです。
「1日目」だけど、ゼロではない。
今までの経験を、全部持った1日目だからです。
だから、昔の僕のように、一度止まっただけで、それまでの自分を、全部否定しないでください。
あなたが、また戻ろうと思ったなら、もう、継続は始まっています。
人生だって、同じです。
何度止まってもいい。
何度迷ってもいい。
何度転んでもいい。
大切なのは「もう終わった」にしないこと。
そして、もう一度、自分に言ってあげること。
「さて、続きからやろか」
僕は、人生を変えたのは、一度も転ばなくなった日ではなく、転んでも、人生をゼロにしなくなった日だったのかもしれないと思っています。


