あなたに足りないのは努力ではなく、人生を重くしている「何か」を手放すことかもしれない
人生を変えたい人ほど「何を始めるか」ではなく「何をやめるか」を決めてください。
「人生を変えたい」・・・そう思ったとき、僕たちはだいたい、何かを「足そう」とします。
- 早起きを始める
- 運動を始める
- 読書を始める
- 資格の勉強を始める
- SNSを始める
- 副業を始める
- 新しい目標を立てる
僕も昔は、人生を変えるとは「今の自分に、何かを追加すること」だと思っていました。
でも、これを30年以上やってきて、あることに気づきました。
人生って、足し算する前に、引き算しないと入らないことがあるんです。
「新しい習慣」が入る場所はありますか?
たとえば「毎朝30分、本を読もう」と決めたとします。
素晴らしい習慣です。
でも、今までより30分早く起きるなら、その30分はどこから来るのでしょう。
- 睡眠時間を削る?
- スマホを見る時間を減らす?
- 夜の過ごし方を変える?
何も減らさず、ただ読書30分だけ追加しても、一日は24時間のまま変わりませんです。
当たり前なんですが、僕たちは新しいことを始めるとき、この当たり前をよく忘れます。
人生は「満員電車」みたいなもの
僕は、人生を満員電車みたいなものだと思うことがあります。
- 仕事
- 家事
- 人間関係
- SNS
- メール
- LINE
- ニュース
- YouTube
- 勉強
- 予定
- 悩み
「あれもやらなきゃ」「これもやらなきゃ」
すでに、ぎゅうぎゅうです。
そこへ「人生を変えるために、新しい習慣を5つ始めます!」と乗り込もうとする。
いや、もう乗られへんて(笑)
ドアから、カバンがはみ出しています。
だから、新しいものを入れたいなら、先に誰かに降りてもらわないといけません。
「時間」だけの話ではありません
そして、引き算するのは、予定だけではありません。
僕たちは、目に見えないものにも、かなり容量を使っています。
- たとえば、惰性で見ているSNS
- なんとなく続けている付き合い
- いつかやろうと放置していること
- 比較して落ち込む情報
- 断れずに引き受けた仕事
- 過去への後悔
- まだ起きていない未来への心配
これらは、カレンダーには表示されません。
でも、頭や心の容量は使います。
前回書いた「気の漏電」にもつながる話です。
何もしていないのに疲れる人は、何もしていないのではなく、見えないところで、ずっと何かを抱えていることがあります。
「やめる」は、逃げではない
僕は以前、何かをやめることに、少し罪悪感がありました。
- せっかく始めたのに
- ここまで続けたのに
- 途中でやめたら負けなんじゃないか
だから、意味が薄くなったことでも、惰性で続けてしまう。
でも、人生には「続ける勇気」と同じくらい、「やめる勇気」が必要だと思うようになりました。
やめることは、必ずしも逃げではありません。
大切なものを守るために、大切ではなくなったものを手放す。
それも、立派な選択です。
「もったいない」が人生を重くする
ここで、かなり厄介な言葉があります。
「もったいない」です。
- ここまで勉強したから
- お金を払ったから
- 何年も続けたから
- せっかく資格を取ったから
- 人に宣言したから
だから、もう自分には必要なくなっていても、やめられない。
でも、過去に使った時間やお金は、これから続けても戻ってきません。
むしろ「もったいないから続ける」ことで、これからの時間まで使い続けることがあります。
僕は、これに気づいてから、ときどき自分に聞くようになりました。
「もし今日初めて出会ったとしても、僕はこれを選ぶだろうか?」
答えがNOなら、見直す価値があります。
「やらないことリスト」をつくる
僕たちは、TODOリストはよく作ります。
- 今日やること
- 今週やること
- 今年やること
でも、僕がおすすめしたいのは、その逆です。
「やらないことリスト」をつくる。
たとえば…
- 朝起きてすぐSNSを見ない
- 寝る直前まで仕事をしない
- 惰性の飲み会には行かない
- すべての連絡に即レスしない
- 興味のない情報を追わない
- 自分でなくてもできる仕事を抱え込まない
全部やる必要はありません。
一つでいい。
何か一つやめると、時間だけではなく「余白」が戻ってきます。
人生を変えるのは「余白」かもしれない
僕たちは、空白を見ると、つい埋めたくなります。
- 予定が空いていたら、何か入れる
- 時間ができたら、スマホを見る
- 頭が暇になったら、情報を入れる
でも、僕は今、この「余白」がかなり大切だと思っています。
何も入っていない時間があるから…
- 考えられる
- 振り返れる
- 疲れに気づける
- 本当にやりたいことが見えてくる
- 新しいものも入ってくる
コップが満杯なら、どれだけ素晴らしい水を注いでも、あふれるだけです。
成功者の習慣を「全部」真似しなくていい
自己啓発の世界では、成功者の習慣がたくさん紹介されます。
- 早起き
- 運動
- 瞑想
- 読書
- 日記
- 目標設定
- 感謝
- 学習
どれも素晴らしいと思います。
問題は、全部やろうとすること(笑)
- 成功者Aの朝習慣
- 成功者Bの仕事術
- 成功者Cの健康法
- 成功者Dの思考法
全部盛り込んだ結果、朝5時から、人生が大忙し(笑)
大切なのは、成功者の生活をコピーすることではなく、自分が力を発揮できる状態をつくることだと思っています。
「足りない」ではなく「多すぎる」を疑う
人生がうまくいかないと、僕たちはすぐ「何が足りない?」と考えます。
- 知識が足りない
- 努力が足りない
- 能力が足りない
- 行動量が足りない
でも、逆の問いも持っておいてほしいんです。
「何か、多すぎないか?」
- 情報が多すぎないか
- 予定が多すぎないか
- 目標が多すぎないか
- 付き合いが多すぎないか
- 考えすぎていないか
- 抱えすぎていないか
人生が前に進まない原因は「不足」ではなく「過積載」かもしれません。
僕がどん底から学んだ「引き算」
33歳で、会社が倒産し、離婚し、4人の子どもたちと離れ、住む場所まで失いました。
望んだ形ではありませんが、人生から、多くのものがなくなりました。
もちろん、それを美談にするつもりはありません。
失った痛みは、失った人にしか分からない部分があります。
ただ、人生を立て直していく中で、一つだけ強く感じたことがあります。
それは、人生に本当に必要なものは、思っていたほど多くなかったということ。
そして、たくさん持っていることと、満たされていることは、同じではなかったということでした。
人生を変える最初の一歩
もし今、人生を変えたいと思っているなら、今日、新しいことを始めなくてもいいです。
- 新しい本を買わなくてもいい
- 新しい習慣を増やさなくてもいい
- 新しい目標を立てなくてもいい
代わりに、紙を一枚出して、こう書いてみてください。
「私は、何をやめたらもっと軽くなるだろう?」
そして、一つだけ、やめてみる。
人生を変えるというと、何か大きなものを手に入れるイメージがあります。
でも、僕自身の経験では、前へ進むために必要だったのは、アクセルをさらに踏み込むことではなく、サイドブレーキを一つ解放することだったりしました。
あなたの人生は、何かが足りないのではなく、もしかすると、少し抱えすぎているだけかもしれません。
人生を変えるために、次は何を始めますか?
ではなく、今日は逆に聞かせてください。
あなたは、何を一つ「やめますか?」


